観劇



夜中に犬に起こった奇妙な事件

という舞台を観てきました。
自閉症で15歳の幸人が、殺された近所の犬の犯人を捜す物語。


辛いな、苦しいな、綺麗だな、素敵だな。
観ててそんな感情が多く生まれた。

幸人の行動は周りを動揺させ、哀しませたり苦しませたりしてしまう。でも幸人に悪気は全くない。
犬を殺した犯人を見つけたい、という一つの気持ちで動いてるだけ。
そして幸人は予想外のことが起こるとパニックになってしまう。
そんな幸人の姿、周りの人々の姿を見ていると辛かった。

あとね、幸人の周りの大人達は、幸人に
「約束して」
ってたくさん言うの。あれをしないで、これをしないで、約束して、って。
それが、なんだろう、心が純粋な幸人を凄く締め付けているように感じてしまって。大人も幸人もいっぱいいっぱいなんだけどね。


そんな面もありながら、とても印象的だったシーンは幸人が宇宙について語る場面。あの空間がとても綺麗で、素敵で、心が揺さぶられた。音楽も良かったなあ。ピアノの音がぴったりだった。


幸人を演じたのは森田剛さんです。
今回初めてファンクラブでチケットを申し込み、2列目という大変舞台に近い席で観劇することができました。ファンクラブって凄いね…偶々だと思うけど。

森田さん、ずーっと目がキラキラしててほんと凄いなと思った。繊細な声と表情、仕草すべてが儚くて、なんだろう、とにかく素敵だったよ、ああ語彙力……。


セリフ量が膨大で(更に幸人は数学が得意なので数字の羅列をたくさん言うシーンもある)、しかもずーーっと舞台上に出ずっぱり(これは出演者全員おなじ)。
前回観た舞台「鉈切り丸」でも思ったけどとんでもない集中力だなあ。


そして、カーテンコールがとても遊び心のあるものだったのだけど、そこで少しではあるけども、踊る森田さんを見れて感激でした。
元々はアイドルとして歌って踊ってる姿が好きだったので、彼がターンをしてる姿を見れただけでも感激だった。音楽にノってるところとか。ほんとあんな近くで見れて良かった……。


最後、客席に手を振り、舞台袖へはけて行く時の表情を見て、舞台やるのとても好きなんだろうなあと思った。



とにかく、見応えのある舞台でした。
幸人は物語の中でとても成長するのだけど、私も自分のことを信じて成長したいな。