感想


相変わらず気分が上がらないので、自分のことあれこれ書くつもりはないのだけど
今日は朗読劇を見に(聴きに)行ってきたのでその感想を書くために浮上。



坂元裕二朗読劇 二○一四「不帰の初恋、海老名SA」高橋一生×酒井若菜

を、見に行きました。
三日間あって、トリプルアクト(で合ってるのかな)、初日の今日は高橋一生×酒井若菜、二日目は風間俊介×谷村美月、三日目は満島真之介×倉科カナ
昼の回のこの演目は再演で、夜には「カラシニコフ不倫海峡」という新作。
新作も見たかったし、他の役者さんでも見たかった。とくに二日目。
でも今日のこの回を見れてとても良かった。


朗読劇を見に行くの初めて。私は理解力(読解力?)が乏しいので、言葉だけを聴いてちゃんと最初から物語に入っていけるか心配だった。案の定、最初少し追いつけなかったけど段々と引き込まれて行った。


全部見てる訳ではないのだけど、坂元裕二さんのドラマの脚本が好きで。
というか、脚本家というものを意識したきっかけが坂元さんだった。
それでも、生きてゆく」というドラマを見て、役者さんとかドラマ全体の雰囲気に圧倒されてたんだけど、何より言葉が気になる。毎回毎回、心に引っかかる言葉があった。
それで、これどんな人が書いてんの?脚本家?だれ?って感じで。

次に「最高の離婚」を役者目当てで見始めて、やっぱり言葉が気になる。
誰が書いてんの?あっ、坂元さんだ、って。

記憶に残る物語は沢山あるけど、言葉が記憶に残る物語ってなかなか無いから。
この人の綺麗で切ない言葉が好きだなー、と思ってた。

それでネット上でチラッと、朗読劇をやるというのを見て、これはもう行くしかない、という感じだった。


この朗読劇でも、やっぱり心に残る言葉がいくつかあって。
「手紙の中で生きてる」とか「君で一生分の涙を流した」とか。一語一句合ってはいないと思うけど。
私は多分、物語を知らなくてこの言葉を文字だけで見たとしても、綺麗だな、って思うんだろうなあ。静かで綺麗。だけど確かに熱を持ってる言葉で、惹かれる。


うろ覚えなのが悔しいんだけど、
「きっと絶望はあり得たかもしれない希望の光」みたいな台詞があった気がする。
あと、「思春期に好きになったものがその後を決める」って台詞とか、確かにそうだなあって思った。




高橋一生さんと酒井若菜さん、二人とも声が素敵で聴き入った。ずっと聴いてたい声。
高橋一生さんは、学生のシーンと大人のシーンで声を分けていて、大人の時の低い落ち着いた声がとても良かった。
酒井若菜さんは、柔らかくて、包み込んでくれるような声。でも感情が出て声が震えたりしてたりだとか、澄んだ声でワンフレーズ歌を歌ってるところとか、色んな魅力があった。声を震わせて「逃げたいね」の一言は、一瞬胸を掴まれたようだった。

上演時間は多分90分ぐらいかな?あっという間だった。
もう何回か見たい、けど一回きり。勿体無い……。せめて戯曲を……。


まだ余韻に浸ってます。
チケットとフライヤーをぼんやり眺めては、最初から最後まで少しずつ思い出してる。
またやってほしいなあ。


感想でした。
ではまたしばらく戻ります。